消化器外科後期研修プログラム

高木病院は福岡県南部の穏やかな地方都市の地域医療を支える500床クラスの基幹病院である。大川、柳川地区は高齢化も進んでおり、リスクが高く高度な周術期管理を要する症例も多く、より高いレベルでの臨床経験が可能である。また地区の1~3次救急にもなっており、多くの救急救命症例の対応とともに外科救急症例の診断治療技術の修得も可能である。外科スタッフは6人とそれ程多くはないが、アットホームで熱い指導のもと、可能な限り実践してもらい経験値を上げることで多くの知識・技術を吸収できる環境である。

取得できる資格(認定医等)

コース研修期間中に専門医資格申請要件を満たすもの
日本外科学会 外科専門医

コース研修期間を所定の研修期間に計上できるもの
日本消化器外科学会 消化器外科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本大腸肛門病学会 大腸肛門専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医 ほか

施設認定

日本外科学会 専門医制度関連施設
日本消化器病学会 専門医制度認定施設
日本肝臓学会 認定施設
日本消化器内視鏡学会 認定指導施設
日本消化器外科学会 指定修練施設認定関連施設
日本大腸肛門病学会修練施設
日本がん治療認定医機構認定研修施設

プログラム概略

当外科では、佐賀大学一般・消化器外科、久留米大学外科と提携し、腹部の悪性腫瘍の手術を中心に、一般外科(乳腺、ヘルニア、甲状腺等)、緊急救急手術(急性胆嚢炎、虫垂炎、腹膜炎等)を主体に行っている。年間手術症例は約300例で、術後ケアの充実と緊急手術にも迅速かつ適切に対応できるようにICUも体制を整えている。
手術は主治医執刀制であり、内科、外科との綿密なカンファランスのもと術式の検討を行い、開腹から腹腔鏡手術まで幅広い外科知識、技術の習得が可能である。臨床医として多彩な社会、患者のニーズに対応し、外科疾患、消化器癌に対して適切な判断、処置をするために必要とされる知識、技術、態度を身につけることを目標とする。
特に当院グループは在宅医療部門や身障児、特殊リハビリ病院等も併設しており、一般の急性腹症、胸部、腹部外傷などの救急診療の他、さまざまな患者に対する診療能力の習得に努める。

募集人員

3名

研修期間

原則3年
※うち1年間は、国際医療福祉大学・高邦会グループで消化器外科領域を取り扱っている病院での研修が選択可能。

診療実績(平成24年度)

胃切除30例(鏡視下18例)、小腸切除5例(鏡視下1例)、虫垂切除34例(鏡視下13例)、大腸切除51例(鏡視下31例)
肝切除4例、ラパ胆32例、PD1例、脾摘2例、乳房切除8例、ヘルニア52例(鏡視下14例)、その他22例、計241例 総手術例241例(鏡視下114例:鏡視下率47.3%)

  • 一般外科の基本的診察法と検査法を身につける
  • a. 全身の診察を的確、かつ要領よく行える。
    b. 直腸指診、肛門鏡検査ができ所見がとれる。
    c. 各部脈拍の触知を行い記録することができる。
    d. 各部リンパ節の触知を行い記録することができる。
    e. 外科的解剖、生理の理解ができる。
    f. 胸部、腹部単純X線写真を適切に指示し、読影できる。
    g. 消化管造影の手技を身につけ、主な異常所見を指摘できる。
    h. 腹部超音波検査が施行でき、主な異常所見を指摘できる。
    i. 胸腹部CTスキャンの主要所見を指摘できる。
  • 全身管理と救急蘇生
  • a. 末梢静脈ラインの確保ができる。
    b. 中心静脈穿刺ができる。
    c. 動脈穿刺ができる。
    d. 気道確保(バッグマスク、気管内挿管)ができる。
    e. 1次および2次心肺蘇生法(BLS,ACLS)を理解し実施できる。
    f. 輸液を正しく実施できる。
    g. 輸血の種類、適応、副作用を述べることができ、正しく実施できる。
    h. 一般外傷の診断と治療ができる。i. 多発外傷における初期治療ができる。
    i. 胸痛、腹痛の鑑別診断ができる。
  • 手術
  • a. 手術、観血的検査などの無菌的処置時に用いる器具や諸材料の滅菌法等を述べることができる。
    b. 手術時の手洗い、ブラッシングが確実にできる。
    c. 手術の消毒を正しく行える。
    d. 頻用される外科器具の選択、操作ができる。
    e. 術創の包交、外傷の消毒処置ができる。
    f. 局所浸潤麻酔とその副作用に対する処置が行える。
    g. 単純な皮下膿瘍の切開排膿、皮下病変の摘出、生検ができる。
    h. 創傷に対して消毒、デブリードマン、止血、縫合ができる。
    i. 縫合糸の種類を理解し、使用時の選択ができる。
    j. 外科手術全般の助手ができる。
    k. 一般的な外科手術全般の手術を術者として行える。
  • 医療の場での人間関係
  • a. 患者や家族と適切な人間関係を確立することができる。
    b. 患者および家族に対して納得のいく説明ができる。
    c. 他の医師、医療機関に対して適切なコンサルタントと紹介ができる。
    d. 常に敬語を用いて丁寧な言葉遣いで対話ができる。
    e. 上級医師と診療上の問題で医学的、社会的議論ができる。
    f. チーム医療において協力的かつ指導的に行動できる。
    g. どんなに疲れていても診療中に患者の前で笑顔を絶やさないようにできる。
  • ターミナルケア
  • a. 末期患者の病態生理と心理状態とその変化を述べることができる。
    b. 末期患者とその家族の間の社会関係を理解し、それに対して配慮できる。
    c. メディカルスタッフチームとチーム医療ができる。
  • 自己の診療評価
  • a. カルテ、サマリーをきちんと記載することができる。
    b. 問題リストを整理し、問題点の掌握ができる。
    c. 何が1番大切か等、プライオティを常に考えることができる。
    d. トラブルを収拾できる。

指導医師

廣橋 喜美
廣橋 喜美

高木病院 副院長・外科部長
(日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医)

出身大学:佐賀医科大学
出身医局:佐賀大学一般・消化器外科
専門分野:大腸がん、消化器腹腔鏡手術
プロフィール:
医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医
最適な手術・抗がん剤治療を選択し、患者様に優しい治療を提供している。患者さまの声に耳を傾け、同じ目線で対応する。

地方都市の基幹病院だからこそ経験できる多彩で豊富な症例は、都会ではおそらく経験できない臨床体験であり、そのひとつひとつが貴重な実績となりスキルとして身につくものと思います。われわれスタッフも「正しい外科医として育てる」を目標に全力で指導します。

檜垣 賢作

救急医療部 救急医療部長
(日本外科学会認定医、日本消化器外科学会認定医)

出身大学:久留米大学医学部
出身医局:久留米大学第一外科
専門分野:消化器外科、乳腺外科
プロフィール:
地域医療連携部部長、ICU部長
医学博士
日本外科学会認定医、日本消化器外科学会認定医、日本臨床外科学会、日本救急医学会、日本腹部救急医学会
呼吸器外科、消化器外科、甲状腺・乳腺外科、外傷外科など、外科全般の診療を行います。 前職は久留米大学病院高度救命救急センターで急性腹症、胸部腹部外傷を専門に担当しておりましたが、それ以前はさまざまな地域病院で一般外科診療に携わっておりました。 何でもお気軽にご相談ください。

下西 智徳

外科 外科副部長
(日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医、日本消化器病学会専門医、消化器がん外科治療認定医)

出身大学:佐賀医科大学、金沢大学大学院
出身医局:佐賀大学一般・消化器外科
専門分野:消化器外科、消化器腹腔鏡手術
プロフィール:
医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
消化器(胃、大腸、胆のう、膵臓、肝臓など)系のがん治療を主に行っています。
患者さまの体の負担を軽くする目的で、鏡視下手術(腹腔鏡手術)に取り組んでおります。
地域の方々の健康を守るために、良質な医療を心がけています。
お気軽に声をかけてください。

田中 雅之

外科 外科医長(日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本食道学会食道科認定医)

出身大学:佐賀医科大学
出身医局:佐賀大学一般・消化器外科
専門分野:一般・消化器外科
プロフィール:
医学博士
日本外科学会専門医、日本食道学会食道科認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医
地域のみなさまに安心して治療をうけていただけるよう十分な説明のもとで最適な医療を提供してまいります。

後期研修医キャリア形成例

1年目 高木病院でのキャリア形成

低から中等度難度の腹腔鏡手術(胆嚢摘出術や虫垂切除、鼠径ヘルニア)の術者、開腹手術での胃切除、大腸切除術の第一助手、術者

2年目 高木病院でのキャリア形成

腹腔鏡手術の胃切除術、大腸切除術の助手、術者、乳房切除の術者

3年目 他施設でのキャリア形成(例)

高木病院も含め、4つの病院から施設を自由に選択

腹腔鏡手術の直腸切除術の助手、術者、肝切除術の術者。
治療内視鏡全般の習得 応用的手術手技の習得(鏡視下手術を含む)
検査(内視鏡、超音波)の独り立ち、手術(開腹、鏡視下手術の術者)、専門外来。研究論文のデザイン、評価法を検討。国内の学会発表。最新式手術支援ロボット ダ・ヴィンチSiを使用しての研修。5日で退院させる胃癌、大腸癌の手術技術の習得。
伊豆箱根地方という日本一のロケーションで、消化器疾患はもちろん、痔疾患や乳腺疾患、甲状腺疾患についても経験豊かな専門医が指導。
国民のニーズに応える包括的で全人的な外科専門医となることを到達目標として、段階的な研修を実施する。
症例では、年間約300例の手術を実施しており、大腸がん、胃がん等の手術が多く、知識と技術を習得する。