循環器内科後期研修プログラム

平成24年度より、循環器内科、心臓外科、血管外科を集約した"心臓血管センター"として新たな第一歩を踏み出した。心臓血管各分野のspecialistを揃えており、医学部大学病院に比肩する医療内容を提供している。循環器内科では若手の育成に特に力を注いでおり、研修早期の段階から専門医療への積極的な参加を促している。その根幹はチーム医療の習熟にあり、自らがチームの一員として責任ある判断と行動を取れるよう研修期間を通じて指導していく。自主性に富み、向上心にあふれた諸君には、最適の研修施設であると考える。

取得できる資格(認定医等)

コース研修期間中に専門医資格申請要件を満たすもの
日本内科学会 内科認定医

コース研修期間を所定の研修期間に計上できるもの
日本循環器学会 循環器専門医
日本不整脈学会 不整脈専門医
日本心血管インターベンション治療学会 認定医
日本内科学会 総合内科専門医

施設認定

日本循環器学会 循環器専門医研修施設
日本内科学会 教育関連病院

プログラム概略

循環器内科医として必要とされる聴診を含む基本的診察技術の習得に始まり、冠動脈形成術(PCI)、心筋焼灼術(アブレーション)などの、高度専門医療に参加、オペレーターとしての資質、技量を習得できる。

募集人員

3名

研修期間

原則3年
※国際医療福祉大学・高邦会グループ病院で研修を行い、三田病院で学んだ技術・知識を生かして、より多くの患者を経験しキャリアを積めるよう配慮したプログラムです。

診療実績(平成26年度)

ホルター心電図636件、トレッドミル負荷試験17件、心臓超音波検査2786件、経食道心臓超音波検査31件、冠動脈造影検査212件、血管内超音波検査115件、薬剤負荷心筋シンチ87件、安静心筋シンチ 102件、肺換気血流シンチ 88件、冠動脈CT217件、経皮的冠動脈形成術(PCI)110件、ペースメーカー植込み新規13件

目標

循環器医として、幅広い知識と的確な診療技術の習得を前提に、いかなる場面においても最善最良の判断を下し、患者にとって最適の医療を提供できるよう修練する。

  • 入院患者の一般的管理のみならず、ICU収容中の重症患者に対する特殊管理についても習熟する。また、長期管理計画の構築法についても学ぶ。
  • 循環器薬剤の選択及び利用方法に習熟する。
  • 各種病態の基本的概念を理解する。
  • 無侵襲及び侵襲的検査手技の習得と検査結果の解析法を体得し、適格な病態解釈の補助とする術を学ぶ。
  • チーム医療の意義と重要性を理解する。
  • 積極的に学術会議等へ参加し、研究者としての素養を身につける。(経費は内規により補助)

卒後10年を目処に一人前の循環器専門医の育成を目指します。この間、いかにして臨床経験を積み、同時に医師としての人間形成を図って行くかが最大のポイントです。三田病院の専門医養成コース3年間がその基盤形成に役立つと信じています。

指導医師

小川 聡
小川 聡

循環器内科 病院長
心臓血管センター長(循環器専門医、日本循環器学会元理事長)

慶應義塾大学卒、医学博士
慶應義塾大学名誉教授、元慶應義塾大学病院副院長、元慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科教授
元日本循環器学会理事長、元日本心臓病学会理事長、元日本心電学会理事長、元日本不整脈学会理事、元日本内科学会関東支部長、American College of Cardiology Fellow(FACC)、第51回日本心臓病学会会長、第23回日本心電学会会長、第23回日本不整脈学会会長、第12回日本心不全学会会長、第75回日本循環器学会会長、宇宙開発事業財団有人サポート委員会専門委員、厚生労働省「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」構成員、厚生労働省薬事・食品衛生審議会委員、最高裁判所医事関係訴訟委員会委員。

長年、心臓病診療のトップリーダーとしての豊富な臨床経験とエビデンスに基づいた総合的な判断で、心臓病に苦しむ患者様へ最も適した医療(個別化医療)を行っている。特に、突然死の原因となる不整脈の診療分野では、これまで新しい抗不整脈薬を含む多くの治療薬の開発に関わり、また、不整脈薬物療法のガイドライン作成に長年携わるなど、日本の医療の向上に日々取り組んでいる。

岡部 輝雄
岡部 輝雄

循環器内科(循環器専門医)

慶應義塾大学卒、医学博士
元慶應義塾大学医学部循環器内科助手(心臓カテーテル班)、前Washington Hospital Center. Cardiovascular Research Institute, Research Fellow、日本循環器学会認定循環器専門医、日本内科学会認定内科医
循環器疾患のなかでも、特に動脈硬化に伴う冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)の診断および加療を専門とする。日本人の代表的疾病となったこれらの冠動脈疾患に対して、確実な治療内容を患者様に提供できるよう、up-to-dateな知識と技術を維持すべく尽力している。特にカテーテルを使用した冠動脈形成術(PCI)に関しては、急性期だけでなく長期にわたっての良好な治療成績の獲得を第一義に考え行っている。

当院の心臓血管センターは、若手研修医への教育に特に力を入れており、医学部大学病院とは一線を画した独自性に富む研修環境、内容を提供していきたいと考えています。医師数の多い大病院では、検査や治療を自分で行うことすら困難な場合が多く、真の研修場面を提供してもらえるとは言えません。当院では、研修医を端役として処遇するのではなく、チーム医療メンバーの正式な一員として扱っていきます。また、各種学会にも積極的に参加していただき、研究者としての育成面にも傾注しております。 熱意ある諸君の参加を心よりお待ちしています。


栗田 康生

循環器内科(循環器専門医)

慶應義塾大学卒、医学博士
元慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科助手、前平塚市民病院循環器科医長、慶應義塾大学客員講師
日本循環器学会認定循環器専門医、日本内科学会認定内科医、植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療研修修了、月刊誌「ハートナーシング」編集協力委員、神奈川県臨床工学技士会デバイス関連カンファレンス顧問
循環器内科疾患のうち、特に不整脈を専門とする。高齢化社会といわれるなか、不整脈をお持ちの患者様は年々増加傾向にあり、どのような基礎疾患と誘因から不整脈が生じるのかをしっかりと把握し、基礎疾患の治療も同時に行っていく。心不全、弁膜症、血液透析、自律神経など患者様の背景を常に念頭に置きながら、患者様に最も有益になる薬剤やペースメーカー、カテーテルアブレーション治療などを選択していく。また国際医療福祉大学准教授として、同大大学院ナースプラクティショナー養成分野での教育を行っているほか、学生、看護師、臨床工学技士向けの著書や講義など、臨床教育も積極的に行っている。

大橋 成孝

循環器内科(循環器専門医)

慶應義塾大学卒、医学博士
元慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科助手、前伊勢原協同病院循環器科医長 日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本医師会認定産業医
循環器疾患の全般を担当し、主に不整脈を専門とする。不整脈は、無症状なものから突然死に至るものまでさまざまな種類があるが、経過観察だけでよいもの、薬を飲んだほうがよいもの、機器を用いて治療すべきものなど、それぞれの患者様に適した最善の治療を行っている。

朝倉 恵子

循環器内科(循環器専門医)

慶應義塾大学卒、医学博士
元独立行政法人国立病院機構埼玉病院循環器内科医長、元東京電力病院内科副科長、前澄心会豊橋ハートセンター循環器科部長 日本心血管インターベンション治療学会指導医・認定医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本内科学会認定内科医、日本医師会認定産業医
循環器病、特に心臓疾患を専門とする。慶應義塾大学で長く臨床に携わり、その後、トップクラスの循環器専門病院にて勤務。循環器疾患は、急性期の対応はもちろん、発症の予防、慢性期の管理が大変重要となるため、早期の発見、適切な治療、長期的な管理を含め、お一人おひとりの患者様に適した診療を心がけている。

軽部 有希子

循環器内科(循環器専門医)

東海大学卒、医学博士
前慶応義塾大学医学部呼吸循環器内科助手 日本循環器学会認定循環器専門医、日本内科学会認定内科医、日本医師会認定産業医
循環器疾患、特に不整脈疾患を専門とする。慶応義塾大学では、基礎的研究、カテーテルアブレーション・ICD・ペースメーカーなどの臨床不整脈研究および治療に携わった。最新の知識、技術を取り入れながら患者様と向き合い、患者様それぞれの背景を考慮した総合的な評価を行い、個々に最も適したわかりやすい診療をめざす。

北方 博規

循環器内科

慶應義塾大学卒
国際医療福祉大学三田病院循環器内科レジデント
患者様に寄り添う診療と、わかりやすい説明を常に心がけている。

循環器後期研修医プログラムの特徴

心臓カテーテル <症例:130例>

2010年にカテ室を新規設置。後期研修医は診断カテの殆どをオペレーターとして施行する。

コロナリーインターベンション <症例:64例>

2010年にカテ室を新規設置。以後、順調に症例数は増加し、2013年度は100例超を見込んでいる。

アブレーション<症例:2例>

2013年より、治療時に慶應大学循環器不整脈チームよりablationistが手伝いに来ている。

循環器救急 <症例:20-30例>

2次救急であるためAMIは少ないが、ACS及び心不全は非常に多い。

開心術 <症例:44例>

2012年度より心臓血管外科が正式にセンターに参画し稼動開始。

CT <症例:488例>

320列MSCTを駆使した精度の高い冠動脈CTを利用し、診断のみならずCTO治療時のtoolとしても使用。

頸動脈エコー <症例:433例>

主に生理検査技師が行っているが、希望によりトレーニングを行う。頸動脈エコーに限らず、末梢動脈・静脈エコーが多いのも特徴である。

経食道エコー <症例:50例>

心臓血管外科開設に伴い、症例数は増加中。

下肢インターベンション <症例:7例>

バイパス術を併施するハイブリッド治療を積極的に行なっている。

医局との兼ね合い

大学循環器医局への帰室希望者には、早い段階で帰室に備えての準備をサポートする。

学会発表

積極的に指導、支援。

論文執筆

積極的に指導、支援。

患者特性

冠動脈疾患を始め、不整脈、心不全、心筋症、弁膜症など、疾患内容は多彩。

地域特性

港区内に限らず、全国各地から患者様が来院。また、外国人や著名人の来院数も多い。

後期研修医キャリア形成例

1年目 国際医療福祉大学三田病院でのキャリア形成

循環器医としての基本的な知識、技術の習得

2年目~3年目(1年6ヶ月間)他施設でのキャリア形成(例)

国際医療福祉大学三田病院以外の、3つの病院から施設を自由に選択

右心のみならず、左心カテーテル検査を術者として安全に施行する。指導医の行うPCIの助手が確実にできる。ペースメーカー植込み術も術者として安全に施行する。夜間の急性心筋梗塞の急患に指導医と共に治療にあたる。 指導医のもと、IABP挿入が出来るようになる。指導医の立案した臨床研究課題をともに実行する。単独で学会に症例報告が出来るようになる。 自立して入院患者の主治医となり、また初期研修医の指導も行う。単純な病変のPCIは単独で施行できるようになる。夜間の急性心筋梗塞患者の緊急PCI(IABP挿入も含める)を単独で施行できるようになる。指導医のもと、臨床研究、症例報告について、論文を書く。外部施設で十分なトレーニングを積んだ医師に対しては最初からPCIのトレーニングが可能である。
入院並びに外来患者を受け持ちながら、PCIなどの高度な治療に参加する。また、学会発表や論文発表を積極的に行えるようにする。 循環器専門医が3名在籍している。循環器専門医と同時に、日本内科学会認定総合内科専門医、日本老年医学会認定老年病専門医、日本超音波医学会認定超音波専門医、日本高血圧学会認定高血圧専門医を取得するための算定される研修期間・症例を一部経験することもできる。
カテーテルアブレーションやペースメーカー植込み術に参加し、侵襲的手技の熟達に務める。 入院患者の主治医を開始する。 心臓リハや予防医学、合併症に対する診療知識を身につけ、全身診療の可能な循環器内科医を目指す。
3年目(6ヵ月間)国際医療福祉大学三田病院でのキャリア形成

冠動脈形成術(PCI)、心筋焼灼術(アブレーション)などの、高度専門医療に参加。オペレーターとしての資質、技量を習得する。4年目以降、いかなる臨床現場でも対応できる循環器専門医としての自覚と自信を植え付ける。また、学術会議での報告発表、論文執筆ができるよう、アカデミストとしての素養を身につける